ラグビーのフルコンタクトについて
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競技のルール
ラグビーは競技のルール上、前進または前進を防ぐために身体接触が認められたスポーツです。競技特性上コンタクトシーンは必須になります。そこで今回はラグビーの練習におけるフルコンタクトについて書いていきます。
負荷のパラドクス
「高負荷のトレーニングに慣れている選手はケガが少なくなる一方、負荷に慣れていない選手はケガが増加する」という考え方があります。必要なスキルがある程度習熟しているのが前提ですが、試合のような強度をすためにフルコンタクトの練習を取り入れることがあると思います。
試合の強度に近づける
負荷のパラドクスからも試合の強度に近づけることが大切です。しかし、制限のないフルコンタクトをすることは怪我のリスクを高めてしまいます。そのため練習メニューの制約やコンタクトバックを試合の強度に近づけていきます。
コンタクト強度を出すために
コンタクト強度を出すためにはスピードを上げる必要があります。スピードが上がると強度が高くなりますが、怪我のリスクも比例して高くなるためコンタクトバックを使用して練習していきます。タックルのスマッシュやヒットやスイープなどのスキルは再現できますが、タックルバックがあるため下バインドが届かないので倒せない、ヒット時にバインドされない、BDで頭を入れれないなどが考えられます。その点は別にトレーニングしていきます。
スピードを落とす
コンタクトバックでスピードを上げて強度を取りに行きました。コンタクトバックで再現できないスキルをスピードを落として練習していきます。例えば、BDで頭を入れれないという問題は、寝たまま近い距離の状態からお互い立ち上がりBDのコンタクトをしたり、ADでもタッチ後に1度お互いダウンするルールを入れることで、ボールをもらった際にトップスピードでも、タッチされればスピードを落とさなければならないのでコンタクトシーンはスピードが上がりません。スピードを落としてコンタクトができるため、スキルの獲得だけでなく怪我の予防にも繋がります。
制限のないフルコンタクトについて
怪我の観点から見ても制限のないフルコンタクトは「リスク」が大きく得られるものが少ない。さらに戦術を選手に落とし込む際にもBDやコンタクトのシーンが多いとフォーカスしたい部分から外れる可能性が高いです。ゲームから遠い、プレシーズンなどの準備期はコンタクトと戦術を分けてトレーニングしていきます。