ラグビーの指導者が陥りがちな思考
目次

大前提
指導者が練習メニューを作成したりスキルの向上を図るのは「強いチームはスキルが高い」といった大前提から導き出されます。しかし、この大前提から推論する過程で矛盾してくるケースが出てきます。
推論
「強いチームはスキルが高い」から「スキルが高いチームは戦術が使える」になり、「戦術は強いチームが使える」という推論に至ります。
矛盾
「強いチームはスキルが高い」という大前提は正しいですが、「スキルが高いチームは戦術が使える」というのではなく、「スキルが低いチームでも戦術が使える」が正しくなります。そのため「戦術は強いチームが使える」にはならず、「スキルが高いチームは戦術の精度が高い」または「スキルが低いチームは戦術の精度が低い」になります。そのため戦術はスキルが低いチームでも取り入れることができます。
自己肯定
上のような推論から出された「戦術は強いチームが使える」ため、スキルを練習する時間を費やし、戦術は後回しになります。そのため「時間が足りなかった」や「ディフェンスで外に抜かれてもいい」といった自己肯定陥ります。
まとめ
スキルが低くても戦術は使え、スキルが高いと戦術の精度が上がるため、スキルを練習していく必要があります。戦術、スキル、フィジカルはお互いに依存しているためこれらを一緒に鍛えていく方が効率が良いというのが現代の考え方です。
