戦術は自由を奪うのか




戦術は自由を奪うのか

ラグビーは野球のように攻撃権が保障されておらず、サッカーに似て、攻撃権が保障されていない独特のルールがあります。

戦術とは

攻撃権が保障されていないラグビーでは個々が孤立して攻撃してしまうとボールを奪い返されるリスクが高くなるので、3人や4人のユニットを作り、攻撃していくことでBD安定させ、ボールを奪われるリスクを回避しています。

戦術とは、戦術本を出された井上さんによると、

「選手の配置、移動によって優位を作り出す行為」だと言われています。井上正幸のブログ

ラグビーは複雑性のスポーツ

戦術は選手の自由な判断を奪う」と言われることもあるが、絶対的な正解のないラグビーにおいて、プレーを判断するための解釈や基準は選手それぞれであり、無限に近い無数のプレーの選択肢からチーム全員が共通して同じプレーを出すのは不可能に近く、再現性が低くなります。そのため戦術がないチームは個人で局面を打破していかなければなりません。

最後に

戦術の導入時期については育成年代によって比重が変わってきます。選手の個性が出るように「自由にプレーさせてあげたい」というのは素晴らしいことです。自由という言葉を使い放任するのではなく、選手の個性が出るように配置などを考えていくことが大切になります。戦術は「選手の配置、移動によって優位を作り出す行為」のためプレーの選択肢を限定するのではなく、プレーの方向性を示すものであり、無数にあるプレーの判断基準を明確にすることで優先すべきプレーをチームで共有することができます。つまりプレースピードにつながっていきます。