これまでになかったラグビー戦術 井上正幸




これまでになかったラグビー戦術 井上正幸

オルソこと井上さんの最新本である「これまでになかったラグビー戦術」いわゆるラグ戦を読ませていただきました。ラグビーの構造が体系化されて戦術とは何かということを理解できる内容の一冊になっています!!

私が特に気になったのは第2章「国によって異なるラグビースタイル」では1990年代のチームの特性や個人の特性を全面的に出した戦術が紹介されています。1994年生まれなので1990年代のラグビーは見たことがありません。私がラグビーを始めたのが2007年からでちょうどその頃はラグビーW杯フランス大会が開催されていました。初めてジャパンを見たときには今では考えられないくらいの戦力差があり、中学生ながら世界と日本のレベル差を感じていました。ラグ戦ではイングランド、フィジー、ニュージーランド、オーストラリアの各国の特性が書かれており、当時の社会情勢や国民性を背景にラグビースタイルが書かれているのでとてもわかりやすい。そして日本では大学ラグビーの早稲田、慶應、明治、関西では同志社の特徴が書かれていました。もちろんその年代はまだ私は生まれていないので本で当時の様子がわかるのはとても貴重です。

シェイプ・ポッドの説明、日本代表が大躍進した2019Wカップ日本大会での各国の戦術など内容満載に記載されておりどの章も飽きない構成がされています。日本ではラグ戦のように駆け引きが体系化された本がないため、日本国内でのラグビーの戦術的な文化に身近に触れることができる本になっています!!