育成世代におけるトレーニング

ケガは選手の成長曲線に大きく影響していきます。
長時間の練習が美徳
日本の育成年代は長時間無理なトレーニングを課せられることが多く、部活には長時間の練習を美徳とする文化があり、時間の練習=強くなるとゆう古典的な考えが未だに根強く残っています。思考力の観点からみても長時間の練習は思考力が低くなり、ケガのリスクが高くなります。ラグビー日本代表のジャパンが「ハードワーク」を掲げて、高強度の練習が必要なことがわかりましたが、これはトレーニングと睡眠や食事など精密に計算されたリカバリーをしっかりと行っているためパフォーマンスが向上しています。
負荷のパラドクス
オーストラリア人のティム・J・ガベットが提唱する「負荷のパラドックス」という考え方があります。負荷のパラドックスとは「高負荷のトレーニングに慣れている選手はケガが少なくなる一方、負荷に慣れていない選手はケガが増加する」というもの。選手のケガを恐れて「練習の負荷を低く設定してしまうと、逆にケガしやすくなってしまう」というデータがあり、指導者にとってはかなりの難題となります。
理想のトレーニングは負荷を最適化すると同時に怪我や疲労などのネガティブな要素を限りなく制限するこで、質と量、量と質、どちらも依存し合うので、怪我を0にするのではなく怪我を制限していく必要があるとここでは説明されています。
リスクの最小化
さらに急激な負荷は怪我のリスクを高めるという研究があり、1.3倍の負荷を超えると怪我のリスクが高まるため、負荷が緩やかな上昇をするようにメニューを組み、選手の肉体的負荷を徐々に高めていくことで怪我のリスクを最小化していくとうい考え方です。選手を怪我から守りながら鍛えるには「負荷のパラドクス」という理論を展開して、常に最悪のシナリオを想定してコーチングしていく必要があります。