スタッツとコーチング

ラグビーのゲームなどを通じてアナリストやコーチがスタッツを集計し、そのスタッツから傾向を分析する。トップリーグや大学トップクラスではGPSなどを使用し選手の状態やリアルタイムでスタッツが出る環境があり、専門的なスタッフが存在する。ゲーム当日または1、2日程度でスタッツが出てくる。
スタッツの種類
スタッツから出るものは個人評価とチーム評価が存在し、それぞれの課題の発見や、モチベーションの向上につながる。ゲームの流れであったりセットピースの優越が主観だけでなく、数字で叩き出されるのでより明確になる。
スタッツを利用する
コーチはラグビーの全のスタッツを取るのは現実的ではないので、コンセプトまたはミッションに対してスタッツを取っていく。専門スタッフが入れば別。例えば、BDを年間を通じて強化していく場合、BDについてのスタッツを出していく。BDの成功率やリサイクルスピードがコーチングとゲームを重ねるごとにBDのスタッツがどのように変化していくのかを年間を通じて選手と共有していく。
ここで重要なのはスタッツを出して共有することでミーティングでの題材になり、選手にBDに対しての意識を向けさせることができる。そしてBDの優劣をフィールドで体感することができるようになり、ハーフタイムでのトークの1つとなる。戦術本を出されている井上さんによるとエディージョーンズがBD成功率は90%を切ると崩壊しているらしく、90%を基準にBDの優劣を分けている。
チームスタッツは2つ、個人スタッツは1つ。それ以上だと情報量が多くなりメインにしたいスタッツに対して選手の意識が薄くなる。スタッツを通じてコーチはコーチングしやすい環境を自ら整わせ、選手にスキル向上に意識を向けてもらう。スタッツはコーチングする一つの材料になる。