ラグビーのゲームモデル

ゲームモデルは戦術を導入するにあたっての「核」となるもの。ゲームモデルはコーチの数だけ存在し、戦術に秩序を与え、アタック、ディフェンス、セットなど分類すれば多岐に分かれる。伝統や文化と言われるものもゲームモデルの1つだと言われてる。
プレー原則
どういうラグビーをしたいか、からゲームモデルを作る。ゲームモデル実現のための指針である「プレー原則」。ゲームモデルからプレー原則を明確にすることによって練習メニューを作成していき、ゲームモデルとプレー原則から逆算して、何をどの時期にどのタイミングで何分それをすべきかというプランニングを行う。各コーチのゲームモデルからラグビーのコーチングがはじまる。
ゲームモデルの作成
例えば、アタックのゲームモデルは「防御を誘導して崩す」とする。「ピックを使い防御を集めて外側にスペースを作る。」これがプレー原則である。プレイ原則を細分化すると防御からプレッシャーをかけられないようにユニットを形成する。それぞれファンクショナルロール(それぞれの役割)を与え、プレーモデル実現のために防御を集めるためのオプションとしてピックを使う練習組み立てていく。ここで重要なのは「なぜピックを使うのか」が明確になっていること。コーチは選手と情報を共有し、実践で使用できるまで落とし込んでいく。次にピックに防御が集まったところを外側のスペースへボールを運ぶディレクション(攻める方向)とディシジョン(状況判断)の育成とムーブやハンドリングのスキルレベルを上げていく必要がある。そこはコーチが考える優先順位によってコーチングの時期がことなる。
ゲームモデルは抽象的
対戦状況、スコア差や時間などで戦術オプションを変えていくことがある。ピックで防御を集めることができなければ別の防御を誘導するオプションを用意しなければならない。
ラグビーは駆け引きであり、高度な遊びである以上、うまくいかない場合は別の手を出す。戦術はどれだけ駆け引きの材料を持っているかが勝敗に影響してくる。プレーモデルから駆け引きできる最適で効果的なオプションを選手がグラウンドで出せるようにコーチはコーチングしていく。